おもしろいかな算数(21) 「分数で割ること」(セミナー通信 2022年04月号)
新年度が始まりました。クラス替えがあったり席替えがあったり、新しい教科書をもらったりで、いろいろと新しいことが始まりましたね。
小学6年生は算数で分数の割り算を学習すると思います。
今回は 分数で割るときはひっくり返して(逆数を)かけるのはなぜなのか考えてみます。
例えばジュースが 3/5 リットルあります。3/10 リットルの小瓶に分けるといくつの小瓶ができるでしょう?
式で書くと 3/5 ÷ 3/10 となります。
分数の割り算は『逆数をかける』と習います。
3/5 ÷ 3/10 = 3/5 × 10/3 =2
となります。
考え方1
割り算は分数になります。3÷5=3/5 です。
分数の分母や分子を分数で書くのは小学生には見慣れないかもしれませんが
こんなふうになります。
分母が1になるように分母と分子に 10/3 をかけると
となりますね。
小学生にはちょっとわかりにくいかもしれません。
考え方2
1リットルを5つに分けたうちの3つが 3/5 リットル です。
3/10で割るために、上のように1リットルを10等分します。
すると 1/10 が6個あることがわかります。
5等分を10等分にすると 3/5 ⇒ 6/10 になります。(分母も分子も2倍して分母を10にしました。分数の通分で使いますね。)
6/10 には 1/10が6個あるので、1/10が6個あるならその中には 3/10 が 2個あることがわかります。
6÷3=2です。
3/5 を10倍することで 1/10 が6個あることがわかり、その中には 3/10 が2つ入っていることがわかりますから、式で書くと、
となります。
「分数で割るときは逆数をかける」と覚えるだけでなく、自分で工夫して計算してみると面白いかもしれません。
新学年になって新しいことを学習するようになります。
覚えることが多くて大変ですが、「繰り返し」と「継続」が勉強には必要なので、頑張ってください。