おもしろいかな算数(01)/ゼロについて(2)起算日のゼロ (セミナー通信 2020年09月号)
セミナー通信2020年09月号 記事
ゼロについて(2) 起算日のゼロ
前回「紀元も元号も0年は存在しません。」「天文学では紀元前1年を0年とし、紀元前2年を-1年としています。」と基点を表すゼロについて書きましたが、今回は起算日のゼロについてです。
ある出来事の期間が満了するときは、起算日の前日が満了日(定められた期限が来て期間が終わる日のこと)となります。注 ここから少し話がややこしくなります。
起算日は初日を除く翌日とするので、期間が終わる(満了する)日はある出来事が起きた日の翌日(起算日)の前日だから、ある出来事が起きた日となります。
ところが、年齢計算の場合、例外的に誕生日を起算日としているので、満了するのが起算日(誕生日)の前日ということになります。
日本の法律では、誕生日の前日の午後12時に満了し1つ年をとることになるので、毎年やってくる誕生日は法律上は「1つ歳をとった日の翌日」ということになります。
4月1日生まれの人はその年の1月~3月に生まれた人と同じ学年になり、4月2日に生まれた人は次の学年になるわけです。
2月29日生まれの人は法律上は毎年2月28日午後12時に1つ年をとることになります。
さらに、年齢には「数え年」という数え方があります。
数え年は、生まれた時の最初の年を1年とし以降1月1日が来るごとに1歳ずつ加える数え方です。
数え年では12月31日に生まれたらその時が1歳で翌日元旦を迎えると2歳になります。
「数え年」では0歳がありません。
韓国では数え年で年齢を数えるそうです。
妊娠した時も「妊娠0カ月」はありません。
競走馬は生まれた時0歳で元旦を迎えるごとに1歳加えていきます。 ゼロについて(2)「起算日のゼロ」
終わり 続きはまた次号