2020年6月10日 / 最終更新日時 : 2023年2月24日 iisemi 高校化学

一問一答『高校化学／無機／鉄』

2020年　月　日　無機1217～1224

　現代文明を支える金属材料の一つである鉄は、赤鉄鉱(　1　)、磁鉄鉱(　2　)を主成分とする(　3　)を(　4　)することにより製造されている。

(1)　Fe₂O₃　　(2)　Fe₃O₄　　(3)　鉄鉱石　　(4)　還元

　鉄を工業的に製造するときには、鉄の酸化物を主成分とする(　1　)と(　2　)および(　3　)を原料として用いる。高温の溶鉱炉の中で、(3)が熱分解すると二酸化炭素と(　4　)が生成し、二酸化炭素と(2)との反応で(　5　)が生成する。そして酸化鉄（Ⅲ）と（5）が反応して鉄が生成する。

(1)　鉄鉱石　　(2)　コークス　　(3)　石灰石　　(4)　酸化カルシウムCaO　　(5)　一酸化炭素

　図は精錬に用いられる溶鉱炉の略図である。Fe₂O₃などの酸化鉄を主成分とし、ケイ素や(　1　)などを不純物として含む鉄鉱石を、(　2　)、(　3　)とともに溶鉱炉の上部から入れ、下部から1300℃の熱風を送り込む。(2)の燃焼により、熱風は2000℃以上も高温になり、(2)中の(　4　)は還元性の強い気体である(　5　)となる。生成した(5)は溶鉱炉中のエリア１～３で式１のように段階的に酸化鉄を(　6　)する。

　Fe₂O₃　エリア１⇒　(　7　)　エリア２⇒　(　8　)　エリア３⇒　Fe・・・式１

(1)　アルミニウムAl　　(2)　コークス　　(3)　石灰石　　(4)　炭素C　　(5)　一酸化炭素CO　　(6)　還元　　(7)　Fe₃O₄　　(8)　FeO

　原料の鉄鉱石に含まれているアルミニウムやケイ素などを含む不純物は原料の鉄鉱石とともに投入されると(　1　)と反応して新たな酸化物となる。このような物質(　2　)は、(　3　)より比重が(　4　)いために(3)上に浮かぶことから、(3)とは分離して取り出され(　5　)などに利用される。

(1) 石灰石　　(2) スラグ　　(3)　銑鉄　　(4)　小さ　　(5)　セメントの原料

　溶鉱炉から出た鉄は4％程度の炭素を含み(　1　)と呼ばれる。これに高温で(　2　)を吹き込み、(　3　)を燃焼させることで(　4　)が得られる。(1)は(　5　)という性質を示すが、(4)は(　6　)という性質を示し、(3)の含有量により異なる性質を示す鉄材が得られる。

(1) 銑鉄　　(2) 酸素　　(3)　炭素　　(4)　鋼　　(5)　もろい　　(6)強くてかたい

　錆から鉄を守る方法に、その表面に別の金属を析出させる(　1　)がある。鉄板に亜鉛を(1)した(　2　)と、スズを(1)した(　3　)がある。これらの(1)層に傷がついたとき(2)と(3)では異なる挙動を示す。(3)の場合さびが進行する。一方(2)の場合、傷がついてもそれ以上のさびの進行はおこらない。これは鉄よりも(　4　)の大きな亜鉛が先に溶解することにより、鉄の(　5　)を防ぐためである。

(1)　めっき　　(2)　トタン　　(3)　ブリキ　　(4)　イオン化傾向　　(5)　酸化

　鉄はさびるという欠点があるが、鉄に(　1　)と(　2　)を添加した(　3　)は、さびにくく広く利用されている。これは(3)に含有される(1)が空気中の酸素と結合して強固な皮膜を形成し、内部を保護しているためである。このように安定な(　4　)に表面を覆われた状態を(　5　)という。

(1) クロムCr　　(2) ニッケルNi　　(3)　ステンレス鋼　　(4)　酸化被膜　　(5)　不動態

　鉄の表面に亜鉛をめっきしたものが(　1　)である。(1)の表面にできる(　2　)の層が酸素の侵入を防いでいるが、(1)層が傷ついて鉄が露出しても(1)が鉄がさびるのを防ぐ役割を果たす。一方、鉄に(　3　)をめっきしたものが(　4　)である。また、ステンレス鋼は鉄を主成分とした(　5　)であり、(　6　)や(　7　)（順不同）を添加したものでさびにくい。

(1) トタン　　(2) 酸化亜鉛　　(3)　スズ　　(4)　ブリキ　　(5)　合金　　(6)　クロムCr　　(7)　ニッケルNi

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