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おもしろいかな算数(11)エジプト式分数②(セミナー通信 2021年06月号)

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おもしろいかな算数 (11) エジプト式分数②

 エジプト式分数が面白かったので、このエジプト式分数に関係する問題をひとつ。

 クイズの本によく載っている問題なので知っている人も多いかもしれません。

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 アラビアの男の人が、所有している11頭の馬を3人の息子に譲ることにしました。そこで、「11頭の 1/2  を一番目の息子に、1/4 を真ん中の息子に、1/6 を末の息子に譲る」という遺言書を書きました。

 まさか馬を切り刻むわけにはいきませんから、一同頭を抱えてしまいました。

 そこへ、親戚のおじさんがやってきてあっさり解決してくれました。どうやって?

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 1/2 + 1/4 + 1/6 = 11/12なので、分母が2、4、6なら12頭いれば良かったんですよね。

 でも12頭だと分けたあとに1頭残ってしまいます。

 そこでおじさんは自分の馬を1頭引いてきて、全部で12頭にし、一番目の息子に6頭、真ん中の息子に3頭、末の息子に2頭を与え、残った自分の馬1頭を引いて帰ったそうです。

 3人の息子のお父さんは、本当はこう言いたかったと解釈しておじさんが解決したのだと思います。

 「11頭の馬を一番目の息子はまん中の息子の2倍、末の息子の3倍になるように分けなさい。」

 でも、本当は遺言通りに分けたわけではないので、おじさんは間違っていますが、争いごとが起きない解決方法としては十分正解です。

 馬の数を増やして同じような問題を作るとすると、例えば

 41頭の馬を 1/2と1/3 と1/7 に分ける場合、おじさんはやっぱり1頭の馬を貸してあげれば解決します。

 このように同じ問題を作ることができますが、実はおじさんから1頭借りて3人に分ける問題は全部で7パターンしかできません。

 しかも、一番目の息子は必ず1/2 を譲り受けることになります。

 暇なときに考えてみると面白いかもしれません。

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 高校生の皆さんにはちょっとおまけ

 ディオファンタスの方程式のひとつn/(n+1) =1/a + 1/b + 1/c の解7通りが答えです。

 但しa、b、cは相異なる正の整数で、aはbより小さく、bはcより小さく、n+1はa、b、c の最小公倍数であるようなものです。 このように式で書くとみなさん嫌になりますが、遺産分けの問題だと思えば考えてみようかなと思いませんか?

 

おもしろいかな算数(10)エジプト式分数 (セミナー通信 2021年05月号)

 セミナー通信2021年05月号 記事

おもしろいかな算数 (10) エジプト式分数

 昔々の中国の人は、現在の私たちが行っている分数の計算と同じような、分数の加減乗除の計算の規則を持っていました。

 中国では分子が分母より小さな分数(真分数)を多く使っていました。

 ところが、古代エジプトでは分子が1の分数(単位分数)だけを使って、いろいろな分数を表していました。

 これをエジプト式分数(エジプトしきぶんすう)といいます。

 例えば、

 5/6をあらわしたい時は、1/2 + 1/3
 2/5をあらわしたい時は、1/3 + 1/15 といった感じです。

 計算をする上では断然中国の分数のほうが有利です。

 なぜこんな風に分数を表したのかはよくわかりませんが、ヨーロッパでは17世紀まで使われていたそうです。

 また、現在の分数の計算はインドの数学者のおかげですが、18世紀まで余り普及しなかったそうです。

 「エジプト式分数を長く使用したせいで、数学の発展を遅らせた」という人もいました。

 でも、面白いこともあります。 例えば 5/6について問題を作ってみます。

 「5本のフランスパンがあります。これを6人の子供に分けるには、どんなふうに分けたらいいでしょう?」

 エジプト式分数を使うとこうなります。

 「まず、3本のフランスパンを半分に切ります。1/2本が6個できました。」

 「次に残りの2本を3等分に切ります。1/3本が6個できました。」

 「はじめの 1/2本と次の1/3本を一つずつ6人に配れば完了です。」

 私は自分で問題を考えて、自分で解いてみて、「凄いなあ」と思いました。

 が、エジプト式分数の知識が少しあったのでできたことです。 やっぱり凄いのは古代エジプト人ですね。

 

ゼロについて(6) インドのゼロと数学の歴史

インドはゼロを恐れない

 アレクサンダー大王がインドへ侵攻した紀元前4世紀頃、インドへバビロニアの数体系が伝わります。大王の死後西洋の影響を受けることがなかったインドでは西洋のように「ゼロ」を恐れることはありませんでした。

 インドが「ゼロ」を受け入れた下地にはヒンドゥー教の影響があります。

 ヒンドゥー教では
 「宇宙は無から生まれ無限に広がり、この宇宙の外にはほかの無数の宇宙が存在する。そしてまた再び無に到達することが人類の究極の目的だ」としています。
 「ゼロ」や「真空」を恐れることがなかったのです。インドでは「無限」や「無」を簡単に受け入れることができ、空位を表すゼロではなく「数」としてのゼロを用いることができました。ゼロを有益な「数」としての役割に変えていきます。

 このように日本の弥生時代の頃、世界では数学が常に進歩を続けていました。紀元前の数学の歴史を少し眺めてみてください。中学生、高校生なら知っている定理などがこの時代すでに証明されたり計算されていました。

数学の年表

紀元前1000年頃
古代エジプト分数が利用される。(分子が1の分数のみ)

紀元前10~5世紀頃
インド:太陽と月の運行が一致する現象が95年周期である。

紀元前8世紀頃
インド:無限に関する初期の概念が現れる。もし無限から一部を取り除いたり加えたとしても、変化後もまた無限であると述べられている。

紀元前800年
インド: 2次方程式2の平方根を計算、10進数5桁まで正しい値を求めている。

紀元前600年頃
インド: 円周率を3.16と概算している。

紀元前5~1世紀頃
中国:3次の魔方陣を扱った書物が中国で作成される。

紀元前530年
ギリシャ:ピタゴラスとその弟子達は2の平方根から無理数を発見した。

紀元前500年頃
インド:演算の計算順序、変換、漸化式の使用法が書かれる。

紀元前5世紀
インド:2の平方根を計算、10進数5桁まで正しい値を求める。

紀元前400年頃
インド:あらゆる数を可算、非可算、無限の3つに分類。また、無限を5つの異なる種類に分類している。

紀元前4世紀
インド:数学書で0の概念を意味するサンスクリット語の単語「Shunya」が使用される。

紀元前330年
中国:幾何学の初期の書籍が編纂される。

紀元前300年
ユークリッドが原論の中で素数が無限に存在することを証明しユークリッドの互除法を発見する。算術の基本定理(素因数分解の一意性)を証明した。

紀元前300年頃
インド:現代一般的に使用されている10進法の基礎となる記数法がインドで普及する。

紀元前300年
メソポタミア:バビロニア人が初期の計算機であるアバカス(中東地域のそろばん)を発明する。

紀元前300年頃
インド:数学者ピンガラが人類で初めて0を数記法に取り入れる。二進法の記述を行い、フィボナッチ数パスカルの三角形も人類で初めて使用する。

紀元前260年
ギリシャ:アルキメデス円周率πの値が3 + 1/7(約3.1429)と3 + 10/71(約3.1408)の間にあることを証明する。円の面積の求め方3の平方根も非常に正確な値を与えている。

紀元前250年頃
後期オルメカ文明:プトレマイオスに先立つこと数世紀前に0の概念の使用を始めていた。

紀元前206年~紀元後8年
中国:算木が発明される。

紀元前150年
中国:ガウスの消去法が中国の書籍に世界で初めて現れる。

紀元前150年
中国:負の数が中国の書籍に世界で初めて現れる。

紀元前140年
ギリシャ:ヒッパルコスが三角法の基礎を作る。

紀元前50年
インド:インド数字(10進法で初めて位取り記数法を使用した記数法)がインドで発展を始める。

ゼロについて(5) バビロニアのゼロ

数の表し方

「数」としてのゼロが使われる以前、「数」の表記において、ある位(くらい)が何もないとき、何もないことを表す記号が使われていました。
 例えば左から千円札1枚、百円玉2枚1円玉3枚置いたとします。すぐに「1203円」であることがわかりますが、書いて表す(表記)するとしたら、順番通り「123円」ではおかしいですね。やはり「10円玉は1枚もありません」と宣言したほうがわかりやすいですね。ですから「12Δ3円」というふうに表すために「Δ」のような記号が使われていました。(空位のゼロ)

 ところが、古代エジプトやギリシア、ローマでは10進法という10を底(てい) (10をひとまとめ) とする表し方ではあったものの、ゼロを用いることがなかったので次のように表しました。
 ローマ数字 I(1)、V(5)、X(10)、L(50)、C(100)、D(500)、M(1,000)を用いると
 1203はMCCⅢ となります。
 98だとLXXXXVⅢ というように長くなります。

 ではこの2000年ほど前の時代「12Δ3」というような空位を表すゼロを用いた記数法を使っていたのはどの地域でしょう?

バビロニアにゼロが登場

 バビロニアの数は60進法という60をひとまとまりに考えるものでした。

 1~59までは次のように表記します。社会で学習した楔形(くさびがた)文字です。

バビロニアの数字 1~59 Wikipediaから

 

60と1が同じ表記になっています。これは「60が1つ」を表しているので、見た目は1と同じになります。次の61を見るとわかりやすいですね。「60×1+1×1」=「61」ということです。少し隙間が空いていて、左側は2桁目(60のまとまりがいくつあるか)、右側は1桁目(1のまとまりがいくつあるか)を表しています。
 このように一番右の位は1がいくつあるか、その左の位は60がいくつあるか、さらにその左の位は602=60×60=3600がいくつあるか…を表しているのです。
 次は69、70、71です。

 次は3601と61です。

 紀元前300年ころまでは3601は61と同じ表記方法でした。つまり「602×1+60×0+1×1」=「3601」だったのです。これでは「61」の表記と区別がつかなくなります。そこで2桁目には何もないという意味で新しい記号を加えました。これが「ゼロ」です。(図の楔(くさび)が斜めに2つ並んだ部分)

 見分けのつかない数字もあるのですが、それは文脈などでおぎなっていたそうです。

 *右端の位には0記号は使えなかったので、2と120と7200はみな同じ表記になります。

 メキシコのマヤ文明にもバビロニアと同じような使い方のゼロがあり、しかもマヤ文明では数の始まりがゼロでした。ただ、マヤとバビロニアの違いはマヤが20進法を使っていたという点です。

 紀元前4世紀にこのゼロがインドへ伝わります。数世紀の間アリストテレスやキリスト教の哲学の影響を受けなかったインドで「数」としてのゼロが生まれます。

おもしろいかな算数/ゼロについて(2)起算日のゼロ (セミナー通信 2020年09月号)

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ゼロについて(2) 起算日のゼロ

 前回「紀元も元号も0年は存在しません。」「天文学では紀元前1年を0年とし、紀元前2年を-1年としています。」と基点を表すゼロについて書きましたが、今回は起算日のゼロについてです。

 ある出来事の期間が満了するときは、起算日の前日が満了日(定められた期限が来て期間が終わる日のこと)となります。注 ここから少し話がややこしくなります。

 起算日は初日を除く翌日とするので、期間が終わる(満了する)日はある出来事が起きた日の翌日(起算日)の前日だから、ある出来事が起きた日となります。

 ところが、年齢計算の場合、例外的に誕生日を起算日としているので、満了するのが起算日(誕生日)の前日ということになります。
 日本の法律では、誕生日の前日の午後12時に満了し1つ年をとることになるので、毎年やってくる誕生日は法律上は「1つ歳をとった日の翌日」ということになります。
 4月1日生まれの人はその年の1月~3月に生まれた人と同じ学年になり、4月2日に生まれた人は次の学年になるわけです。
 2月29日生まれの人は法律上は毎年2月28日午後12時に1つ年をとることになります。

 さらに、年齢には「数え年」という数え方があります。
 数え年は、生まれた時の最初の年を1年とし以降1月1日が来るごとに1歳ずつ加える数え方です。
 数え年では12月31日に生まれたらその時が1歳で翌日元旦を迎えると2歳になります。
 「数え年」では0歳がありません。
 韓国では数え年で年齢を数えるそうです。

 妊娠した時も「妊娠0カ月」はありません。

 競走馬は生まれた時0歳で元旦を迎えるごとに1歳加えていきます。 ゼロについて(2)「起算日のゼロ」

 終わり 続きはまた次号

 

おもしろいかな算数/ゼロについて(1)ゼロでわること(セミナー通信 2020年08月号)

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ゼロについて(1) ゼロでわること~いろいろなゼロ~ゼロでわってはいけない理由

 2012年に、ある小学校の授業中のテストで出題された 『9÷0』 という計算問題が話題になりました。
 問題を出した先生の生徒への解答が 『9÷0=0』 だったということで、間違いを指摘するツイートが拡散したようです。
 本当の答えは 『9÷0は計算できない』(『0で0以外の数字をわってはいけない』)です。
 何故計算できないのでしょう。
 ゼロという数字について少し考えてみました。

1 ゼロでわってはいけない理由
 9÷0=a だとします。
 両辺に0をかけると
 9÷0×0=a×0 となります。
 9を0で割って0をかけているので、左辺は9です。
 どんな数も0をかけると0なので、右辺は0です。
 ということは 9=0 となってしまいます。
 「ゼロでわってはいけない。」というより、ゼロでわっても答えは出ない、ゼロでわることは不可能ということです。
 ゼロでわるとどうなるか。そのことは、次回にお話します。

2 いろいろなゼロ}
①基点を表す
 ゼロ紀元も元号も0年は存在しません。紀元1年(元年)の前の年は紀元前1年となります。
 ただ、インドのヒンドゥー暦は西暦78年をインド国定暦0年としているそうです。
 天文学では紀元前1年を0年とし、紀元前2年を-1年としています。
②年齢のゼロ
 満年齢の数え方は、誕生した日や年を「0歳」「0年」とします。
 妊娠した時も「妊娠0カ月」はありません。(お母さんかお父さんに聞いてみてください)
 競走馬は生まれた時0歳で元旦を迎えるごとに1歳加えていきます。

③いろいろなゼロ
 電気抵抗が0になると超伝導といいます。
 日本では 皇紀2600年(西暦1940年)に採用された兵器につけた型式が 陸軍では100式 海軍では零式でした。
 テニスでは0点を「ラブ」といいます。フランス語の「たまご」です。

 

おもしろいかな算数(03)素数②(セミナー通信 2020年06月号)

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第3回 素数② 前回の続きです

<未解決問題>
 古今東西最大の数学者であるガウス(1777~1855)は、かつてこう言いました。「数学は科学の女王であり,整数論は数学の女王である」

 数学の一分野である「整数論」には,問題の意味は小学生にも理解できるけれど,いまだ誰にも解決されていないといったタイプの未解決問題がたくさんあり,最近証明されて話題になった「フェルマーの定理」などもその1つでした。素数に関係する有名な未解決問題には,「双子素数の問題」や,「ゴールドバッハの予想」などがあります。

 素数なんてつまらないかもしれませんが、実は生活に密接に関係しています。

 「ベリサイン」というインターネット通信関連の会社の金庫に大切に保管されているのが膨大な素数表です。この素数表にある大きな素数を使ってカードの暗証番号などを暗号化しているのです。(大きな数の因数分解は大変難しく、大きな素数を必要とします。)素数を使うことで公開鍵暗号方式(RSA)という暗号化の仕組みが開発されました。素数は現代の生活になくてはならないアイテム(道具)となっています。

 ところで、数学者が素数の仕組みを証明してしまうと、この暗号方式では危険なのではないかと心配する人もいると思います。が、暗号を解くことはできるようになっても膨大な時間がかかります。ですから、素数の仕組みが分かってもこの暗号方式は、かなり安全だと考えられます。

 ちなみに、アメリカの国防総省では、「リーマン予想(素数についての予想 いまだ未解決)を証明した」という論文が発表されると、本当に証明できているかどうかチェックする部署があるそうです。でもそのチェックにも数年かかります。

<双子素数の問題>
 素数には,(3,5),(11,13)のように,1つおきに並ぶペアになっているものがあって,これらを「双子素数」といいます。(ちなみに、3と7のように差が4である素数の組を「いとこ素数」 、5と11のように差が6である素数の組をセクシー(sixから?)素数 といいます)

 100以下の双子素数は以下の7ペアです。

(3,5) (5,7) (11,13) (17,19) (29,31) (41,43) (71,73) 

 このような「双子素数」は『無限に多く存在する』らしいのですが、いまだに証明されていません。なお,2020年5月の時点で知られている最大の双子素数は388,342桁の2996863034895× 21290000 ± 1です。

<ゴールドバッハの予想>
  4=2+2,6=3+3,8=3+5,10=3+7,12=5+7・・・のように,「4以上のすべての偶数は2つの素数の和で表される」という予想です。これもほとんどの数学者が正しいと信じていますが,いまだ未証明。

 

おもしろいかな算数(02)素数①(セミナー通信 2020年05月号)

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第2回 素数①

 中学1,3年生や高校1年生が現在学習中の「素数」についてのお話です。

<素数とは?>
 ふつう,数は,自分自身よりも小さな数のかけ算の形にいろいろと表すことができます。
 例えば,36という数は・・・・・
 36=6×6 36=12×3 36=18×2 などのように,いろいろと形を変えることができます。しかし,これらをさらに細かく,
 36=6×6=(2×3)×(2×3)
 36=12×3=(2×2×3)×3
 36=18×2=(2×3×3)×2
のように,これ以上分解できなくなるまで細かく分けていくと,最後にはすべて,36=2×2×3×3 という形になります(1はいくつかけても変わらないので,この場合考えません)。

 このように,すべての数は,これ以上分解できないかけ算の形に1通りに表すことができ,このとき現れる「これ以上分解できない数」のことを「素数」,数を素数に分解することを「素因数分解する」といいます。素数とは,1と自分自身以外には約数をもたない数のことです(1は素数に数えません)。すべての物質が原子という基本元素からなるように,すべての数は素数という数の元素から構成されているのです。

<素数はどれくらいあるか?>
 自然界の構成要素である原子の個数は高々100いくつ(現在予測されているのは173番まで)ですが,素数はどれくらいあるのでしょうか。
 結論から先にいうと,素数は自然数と同じように,無限にあるのです。「1と自分自身以外に約数がない」という,ある意味とても限定された条件をみたす数が無限にあるというのは,ちょっと信じがたい気もします。しかし,これは今から2300年も昔のギリシャ時代,すでにユークリッドが「原論」という本の中で見事に証明しています。けっして難しい証明ではないので下にのせました。興味のある方はご覧になってください。(特に高校1年生)

<素数が無限にあることの証明> 背理法(高校1年で学習)
 素数が有限個しかないと仮定する。
 最大の素数をPとして,Q=1×2×3×4×・・・×P+1という数を考える。
 Qを素数とすると・・・・・・Pが最大の素数であるということに矛盾。
 Qが素数でないとすると・・・・・・QはP以下のいずれかの素数で割り切れるはずだが,Qの形より,Qは2からPまでのすべての数で割り切れないので矛盾。
 いずれにせよ,矛盾。
 これにより,素数が有限個であるという最初の仮定があやまりであることがわかる。
 よって,素数は無限にある(証明終了)