初の大学共通テスト セミナー通信 2021年02月号

 セミナー通信2021年02月号 記事

初の大学共通テスト 

受験生の感想

 受験生は皆さん共通して、「問題量が多かった。」「時間が足りなかった」という感想でした。その他には次のようなものです。

〇英語(リーディング):時間が足りなかった、時間配分が難しい。
〇英語(リスニング):1回読みの問題が難しい。
〇国語:センター試験と変わらない、時間も充分だった。
〇数学:データ分析が多い。
 (数学が得意な受験生)易しかった。
 (数学が苦手な受験生)難しかった、時間が足りなかった。
〇理科、地歴・公民:難しくはないが、思考力が必要だった。
〇全体を通しての感想:出題傾向の変化に戸惑った。

 共通テストは知識だけでなく、問題文から答えにつながる要素を読み取るという作業が加わりました。時間が足りなかったという感想の裏には、全体的に問題の量が増えたことと、ほとんどの科目に読解力を求める問題が入ったことにあると考えられます。

 国際的な学習到達度調査「PISA」で日本の読解力の順位が急落したため、文部科学省は2005年に「読解力向上プログラム」をとりまとめ読解力強化に力を入れてきたことが共通テストにも反映されたと思われます。

 しかしながら、昨年度のセンター試験がむずかしかったこともあって、予想より平均点は高く、強気の出願が目立っているようです。

 来年度以降は、問題が難化するのではないかと予想されます。

 ただ、読解力を必要とする問題が増えたことは確かですが決して知識が不要になったわけではなく、他方で、正確な知識がないと正解できない問題も減っていません。

英語
 顕著に変わったのが英語。読ませる量が増えた。発音やアクセント、語句整序が出題されなくなったという形式的な変化もありますが、多くの英文を読ませて解いていく、問題に沿って作業しながら解いていくものが多くなり、情報の整理がうまくできないと解けない問題になりました。

数学
 試行調査からもわかるように、センター試験の形を変えたいという意図が顕著に表れています。数学の活用力を点数化するような問題です。ただ、試行調査に近い問題だったと思う半面、計算しなくても問題文から連想して解ける問題がありました。これまでのセンター試験では、計算させる問題が多かったのですが、今回は単元の基礎を理解していれば計算のプロセスを問わずに解けるものもありました。(つまり「解かなくても答えがわかる」という形式の問題)

国語
 試行調査では実用的な文章を出していましたが、実際にはオーソドックスな問題でした。記述試験が導入されなかったため、試行調査の問題に比べると、センター試験の問題に近くなったようです。

センター試験よりも平均点がアップした要因

〇昨年のセンター試験は難しかったので、その反動。
〇昨年の受験生が浪人することを敬遠したため既卒生(浪人生)のレベルが低かった。
〇プレテストによって傾向がつかめていたので、多くの高校生が対策できていた。
〇プレテストよりは簡単だった。
〇得点調整が行われたことで、平均点が上乗せされた。

これからどのような学習をしたらよいか

 極端に言うと、地頭の良い生徒が点数を取れる問題もあったということで、今後の学習は今までとは違う方法が必要となります。
・対応できる生徒は頭をフル回転させ、そうでない生徒はお手上げ状態で、あてずっぽうに答える。
・学業成績が優秀な生徒の中にも今回のような出題を苦手とする生徒はいるし、逆に成績が振るわなくても対応できる生徒がいる。
 ならば勉強しても仕方がないのかというと、やはり学習は必要です。

 従来の学習方法と違うのは、学びだけでなく他の要素が要求されるので、科目にとらわれた学習ではなく、実社会での情報処理力を鍛えるような学習が必要です。

 特に新聞を読むことはこれからの学習として有効です。グラフや写真、図表が多く使われており、文章以外の資料から総合的に情報を読み取るトレーニングになります。 さらに、問題文からヒントを得る、解答群からヒントを得るというような力も必要になります。じっくり考えて答えを出すのではなく、選択肢に目を通してから問題文に戻り、必要な箇所に線を引きながら答えを見つける。そんな訓練も必要になるかもしれません。

 

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